Paraboot/パラブーツ シャンボードをクリーニングとビブラム2070トレントソールでオールソールする
いつもご愛顧いただきありがとうございます
先日の台風上陸は大変でしたぁ、電車も止まってしまったりと皆様も大変な1日をすごされたと思います
懸命に復旧していただいた交通機関の皆様に感謝します
今回は、パラブーツのシャンボードをお預かりしてクリーニングとオールソールお直しをしたのでこちらをご案内していきたいと思います
よろしくお願いします
こちらの靴をお直しの相談でお客様にお持ち頂けました、ありがとうございます
北海道の雪道でも活躍してきた大切な靴です、かっこいいなぁ
パラブーツのミカエルをちょうど自分が履いていたので、靴の状態を拝見させていただきながら楽しいお話をお客様とすることができました
お客様がクリーニングのご依頼をお考えでいた事と、底とヒールの摩耗が進んでいる状態だったため部分修理ではなくオールソール交換で1からしっかりとお直しさせていただく修理プランをご提案させていただきご依頼いただけました
ありがとうございます
アッパーに刻まれた履いてきたぜ感はキレイにしつつ生かしていきたいなと思います
オールソールに使用する底材は、ビブラム2070トレントソールに決定しました
パラブーツ純正底に硬さなどが近い感覚の底材のためおすすめの底材であります
ヒール部と底がつながったユニットソールのため返りもとても良いですよ
オリジナルは底とヒールが別々になっているセパレートタイプの仕様で底縫いがかけられています
ユニットソール取付けの場合はミッドソール(中板)を取り付け底縫いをかけた後、底を取り付ける仕様になります
それでは作業を進めていきましょう
クリーニング作業に入る前にアッパーから底を取り外します
オールソール交換お直しと一緒にクリーニングをご依頼いただいた場合、中底を内側と外側からよりしっかりと洗いをかけれる状態にできるのでこのようにさせていただいてます
パラブーツ独特の底中物の構造ですね
浴槽で洗いをかけていきます、今回は少々つけ置きをしてから洗いをかけました
しっかりすすいで栄養を入れ形を整えてから低温乾燥機で乾かしていきます
乾燥と手洗い(拭き洗い)で、靴の状態を整えていき最終仕上げ前にオールソール作業に入ります
シャンク(靴の背骨のようなもの)を取り付けコルクを詰めていきます
ミッドソール(中板)は今回3ミリ厚のゴムミッドソールを取り付けました
取り付けたミッドソールに底縫い(今回はダシ縫い、アウトステッチ)をかけました
ビブラム2070トレントソールを取り付けばっちり仕上げ終えたらクリーニング最終仕上げに入ります
最終お化粧を終え完成です
つややかふっくら感と履いてきた感を上手く出したいイメージで仕上げさせていただきました
底の仕様はミカエル仕様のシャンボード、かっこいい
元の革や靴の良さをいかす仕上げを意識して過度なお化粧はさける仕上げ方を今回はさせていただきましたが、傷やダメージカバーのための補色を混ぜたお直し方法もありますのでよろしくお願いします
お引渡しの際、仕上がりをお客様とっても気に入ってご満足いただけた事とっても励みになりました
お直し待ちの品物の混雑状況と夏季休業をいただくこともあり、余計にお時間みていただけた事も併せてどうもありがとうございました
またのご来店を心よりお待ちしております
今回のお直しは
クリーニング ¥2800(税込み)
ゴムオールソール(メンズ) ¥9450(税込み)
底材手配ビブラム2070 ¥2200(税込み)
ミッドソール ¥2160(税込み)
期間は1か月半~2か月で、出来上がり次第ご連絡させていただく形でご依頼を頂けました